もったいない! が、すべての始まりでした。
親会社の会宝産業では、年間13,000台の廃車をリサイクルしています。
その85%は、部品として再使用、または素材として再利用・再資源化されていますが、シートは部品としての販売量も少なく、また、その大部分がウレタン、布地といった素材で、資源としてリサイクルされずにシュレッダーダストとなって埋立処理されているのが現状です。重量にすると約40㎏、重さ以上にとてもかさばります。
しかし、見た目は新品同様といったのが多いのです。
そりゃそうでしょう。助手席なんかは、どれだけの時間乗るでしょうか。運転席も、日本人はきれい好きの人が多いので、状態のいいシートがたくさんあります。
それが再利用されずゴミになるのは、あまりにももったいないじゃないですか。もちろん、中古部品のシートとして一部は輸出したり、国内で販売もしていますが、わずかな量です。
何かうまい活用方法がないかと思案しておりましたら、オフィスチェアやソファーに出来ないかというアイディアがでてきました。
アイディアは単純なんだけれど、商品化するにはかなり長い道のりでした。今でも、見えないところでマイナーチェンジを繰り返しています。それでも、機械化は無理なので、一品一品手作業で加工しています。
ともあれ、トレジャーチェアが産声を上げました。
私たちは、リサイクル製品として、シートを再利用できたことに満足していました。
しかし、トレジャーチェアはリサイクル製品としてPRするだけでは「もったいない」ことに気が付いたのです。
ハイバック、ヘッドレスト、フルリクライニング機能標準装備、しかも座面が広い(すなわち、お尻が痛くなりにくい)。こんな椅子、どこ探しても見当たりません。あったとしても、相当高価な代物です。
ちょっと想像してみてください。
普段何気なく乗っている自動車。
運転席に座れば、しっかりと体を包み込んで、ベストな姿勢をアシストしてくれます。長時間のドライブも快適に座っていられます。
助手席に座ったときは、ドライバーを横目に、シートをリクライニングさせてリラックスモードですやすや快眠できます。
こんな快適なシートが、そのまんまチェア(椅子)になったとしたら...
いかがですか。それが「トレジャーチェア」、宝の椅子です。
そんな素晴しい座り心地と、地球への思いやりの心が同時に実現します。使わない手はありませんね。